Words Of Love

王子はお姫様のキスで死ぬ

ジャニオタが4年間の(個人的な)想いをこめて謝恩会のBGMを考えた話

先日、晴れて私は学位を取得し、大学を卒業した。大学での4年間を振り返ると、思い出されるのは『講義室でテイクアウトのカレーをひっくり返して、全身カレーまみれになった』ことや、『秋も深まる季節に遠征から夜行バスで帰宅し、体育館のシャワーを浴びて凍えながら1限に臨んだ』ことなどで、なかなかぶっ飛んだ日々を送っていたように感じる。学科の雰囲気に馴染めず、高校生の頃のように多くの友人を作ることができなかったのが少し残念だったが、結果、ジャニオタを加速させ、多くのオタク友達が各地にできた。




私は所属のゼミでは謝恩会委員を担っていた。そしてそのゼミごとの謝恩会委員の中では当日会場で流すBGMを用意する係であった。この係は数名で運営していたのだが、主に私が編集作業を任されていた。
謝恩会は卒業式後にホテルの会場を貸し切って行うことが決まっていた。




卒業式前日、私は自身のパソコンのiTunesを駆使しながら頭を抱えていた。
謝恩会で流すCDが23時の時点でまだ完成していなかったからである。私は期限が決められたものは基本的に早めに終わらせておく*1ビビリな性格を持っているので、自分のペースで行えない、一つのことを複数の人と共同作業をする、あのズルズル先延ばしになるアレがどうも苦手であった。そして案の定、前日にまでその作業が及んでしまっていた。
泣く泣くスバラジを聞くことをあきらめ、作業に取り掛かろうとすると、今度はゼミLINEが動き出す。
『先生に渡す手紙が寂しいから何か飾りつけをしたいのですが…』

ああもう!!!!なんでみんな前もって準備をしないんや!!!!
こうして深夜のテンションから、私の趣味を取り入れたBGM作りが始まった。




ほぼ卒業パーティーのようなものだが、名目は謝恩会である。先生方も出席される場でジャニーズ祭をするのはさすがに公私混同も甚だしいので、所々に匂わせる形にした。タイトルに『ジャニオタが~』と冠したが、今後謝恩会のBGM係になったジャニオタさん(限られすぎ)への一つの案となればそれで満足である。自己満である。

プログラムとしては
・開会
・食事
・ビンゴ大会
・先生方へのお礼
・歓談
・閉会
というものであり、私は
・開場から開会
・開会から食事
・ビンゴ大会
・先生方へのお礼
・歓談から閉会
の曲を準備しなければならなかった。
以下、選曲をまとめていく。






・開場から開会
例年ここではジャズを流すと聞いていたのでジブリのジャズを流した。

ELECTRO SWING GHIBLI

ELECTRO SWING GHIBLI

ELECTRO SWING GHIBLI II

ELECTRO SWING GHIBLI II

ジャニーズとはあまり関係ないが、このアルバムに収録されている数曲で、過去にバトンの演技を行ったこともあり、思い入れのあるものである。
オシャレなアレンジになっているのでジブリ好きの方にはオススメのアルバム。




・開会から食事
例年ここではクラシックを流していたと聞いたが、BGM係の間で『せっかく歴史を学んだのだから日東西それぞれを感じられる曲を流したい*2』という案があり、日→箏など和楽器を用いた曲、東→女子十二楽坊、西→クラシック、をランダムに流すことになっていた。東洋の女子十二楽坊がとても安直だが、この十二楽坊が意外にいい仕事をしてくれた。
女子十二楽坊世界に一つだけの花をカバーしていたので、東洋と日本の融合ということで採用した。他に「勝利」「ジャスミン」を採用したが、これはもうタイトルの響きで選んだ。




・ビンゴ大会
ビンゴ大会では係の一人から熱烈的にインドカレー屋のBGM」を流したいと言われていたのでこちらを採用したのだが、

インドカレー屋のBGM

インドカレー屋のBGM

  • アーティスト: オムニバス,ソウミヤ・ラオー,アリシャ・チノイ,スリニバス,サスワティ,スネハ・パンディト,スデッシュ・ホスル,アヌパマ・デシュパンデ,アブヒジート,ソヌ・ニガム,スジャザ
  • 出版社/メーカー: ビクターエンタテインメント
  • 発売日: 2005/07/21
  • メディア: CD
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ビンゴ大会の予定時間よりも収録時間が少なかったため、ルール説明のときに流す用としてジャニーズの曲を準備することにした。盛り上がって、楽しくて、宴会にふさわしい曲……私の中ではあの曲しかなかった。



棚からぼたもち/舞祭組




これが予想以上に盛り上がった。すでにお酒が入っていたとはいえ、数人は『B!U!』と振り付きで踊り、歌っていた。サビのガヤキタタマのシンクロ率は、ここはキスマイコンの会場かと錯覚するかのようなもので、異様な風景であった。さすが舞祭組…感謝感激であった。ビンゴ大会の1曲目に棚ぼたを流すと盛り上がることを保証するので、これから送別会などでビンゴ大会をする方はぜひ。




・先生方へのお礼
ここでは『ゼミ生が選ぶ先生っぽい曲』として事前に各ゼミで選んでもらった曲を各先生ごとに流した。ゼミごとにカラーが出ておもしろかったのでオススメ。





・歓談から閉会
ここで流す曲は、深夜のテンションで作りすぎたかなと、反省かつ流すことに少し不安を抱えていたが、誰も聞いていなかったので結果オーライである*3
流した曲は以下の通り。

別れの曲/ショパン
Liar/ジャニーズ(プレゾン)
歌劇「カルメン」よりハバネラ/→Pia-no-jaC←
情熱大陸/葉加瀬太郎
サムソンとデリラ/サン・サーンス
卒業~さよならは明日のために~/タッキー&翼
Congratulations/Sexy Zone

「別れの曲」からの「Liar」のワクワク感、アンコールが始まる感じ。たまらなかった← そしてしっとりと聞かせる「卒業~」。さよならは未来のためにあるんだと会場の卒業生の背中を押す。そして新たな門出を祝う「Congratulations」。勝利くんの優しい歌声が心に沁み渡っていく……と思っていたのは私だけだが、めいめいに友人や恩師と歓談し、名残を惜しむ姿を見て、謝恩会の成功を感じた。
「Liar」から「卒業~」までの3曲は私が在学中に出場したバトンのチームの大会使用曲であるため、ここで流した曲は全くの私の勝手な選曲ではあったが、雰囲気などは作れたと感じている。いや、そもそもBGMなんてあまり誰も聞いていないし、最後のあたりはほぼ誰も聞いていないので、正直何を流してもよかったのではと思う。
ただ、このBGMの作業は、セトリを考えているようでなんだかんだ楽しんでいる私がいた。卒業式に徹夜で挑むという、意味が分からないコンディションで参加した私であったが、棚ぼたで盛り上がれたそれだけで満足であった。





謝恩会が終わった。
二次会に行く人もいれば、遠方から来ている家族のもとへ向かう人もいた。私はというと、


勝利くんに向けて『卒業おめでとう』のうちわを作りたい!!!!


と、いそいそと帰宅した。ジャニオタからの卒業はまだまだ先だ。

*1:コンサートや舞台の振り込み期限は最大限に活用するが。

*2:私は歴史を学んでいた。

*3:そもそもBGMとはそういうものだ。